真行寺りえのブログ

発達障害の母がマイルドな認知症に。アラ還のお一人様が介護とシニア起業の合間に毎日の気づきをつづっています。

犯罪は1クリックのその先に…弁護士懲戒請求事件

f:id:hanamatsuri:20181104204245j:plain

 

 NHKのクローズアップ現代で、弁護士に対する大量懲戒請求が行われていた事件が報道された。話の発端はこういうことらしい。

 

  • 東京弁護士会が「朝鮮学校への適正な補助金交付を求める会長声明」を2016年4月22日付で発表した。

 

  • 匿名ブログが、弁護士会の会長声明を不服とし、弁護士資格のはく奪などを求める懲戒請求を行うことを呼びかけ、約1000人が実際に懲戒請求を行ったといわれる。

 

  • その結果、2017年に提出された懲戒請求は、例年の40倍の13万件であった。例年より約127千件多い懲戒請求が約1000人によって送付されたとすると、一人当たり約127件の懲戒請求を行っていたことになる。切手代の負担だけを考えても一人当たり10,000円以上の使っていることになる。

 

  • 懲戒請求の送付先は、東京弁護士会の理事を中心とする10名ほどの弁護士に集中しており、その中の一部の弁護士が、損害賠償訴訟を行っている。

 

  • 現在のところ、約1000人の内、約20名が弁護士に対して和解金約40万円を支払うという条件で和解に応じている。

 

  • 今回の一連の事件で、在日コリアンであることを理由に根拠のない懲戒請求をされたとして、東京弁護士会の金隆介弁護士が、都内の男性を相手どり55万円の損害賠償を起こした。裁判の結果、被告には33万の支払いが命じられた。訴えられた都内の男性は裁判を欠席し、反論を行わなかったという。

 

 NHK のズームアップ現代によれば、懲戒請求を行った約1000人のうちの住所・氏名が分かっている人が約470人、平均年齢は55歳でその6割が男性だという。

 

 事件の内容については、私には厳密に判断できない。

 

 が、約1000人のブログ読者の内約470名は、匿名ブログの管理者から送信されてきたきた懲戒請求の様式を約127枚印刷し、自分の本名と住所を記載して、約127名の弁護士の事務所に宛てて送付したことになる。

 

 NHKのインタビューによれば、懲戒請求を送付したブログ読者は、当初は「日本のためにやっている」という意識だったという。実名と実際の住所を正直に記載した上で懲戒請求を行ったのだから、心の中は実際にそのとおりだったのだろう。

 

 約470名から和解で解決して20名を除いた約450名は、ひっそりと息を潜めて、成り行きを見守っているのだろうか?

 

 「ネットは怖い」とつくづく感じる。自分と相手との本当の距離がわからない。1クリックで動かせるものが大きすぎて、簡単に被害者にも加害者にもなれてしまう世界でもある。

 

応援どうぞよろしくお願いします!

にほんブログ村 シニア日記ブログへ