年寄りには不安な、戸建て住宅の空き巣対策
今の住まいに引っ越してきてから、老後のことも考えて、いくつかの老活に参加しています。会社を退職したり、子供に家業を譲った自営業者さんが開いている集まりです。もともとサラリーマンだった人の方が、教養系のお勉強会を開いていることが多い気がしますね。
勉強会の後は、有志で懇親会が開かれるのですが、今日の懇親会で驚いたのは、空き巣の話。回りの家も全部やられているという話にはゾッとしました。お話してくださった方のご自宅はすでに2回、しかも、奥さまと二人で在宅の時に、空き巣に入られたのだそうです。
警察に届けたときには遅かった
銀行のカードを盗まれたことに気が付いて警察に届けたときにはすでに銀行カードで現金を引き出された後だったようです。銀行カードの引き落とし時間は、警察の届出時間の2時間前。銀行カードの暗証番号を盗むことなど簡単なんですね。
では、どうずればいいのか、警察庁の『住まいる防犯110番』(万全ですか?住まいの防犯対策)を見てみましょう。
空き巣の件数と手口
空き巣のことを専門用語で侵入窃盗 と呼びます。侵入窃盗の届出件数は、平成15年をピークに毎年減少し、平成29年度は73,112件です。侵入窃盗には、店舗や事務所などへ侵入したケースも含まれ、平成29年度の住宅への侵入窃盗は37,027件でした。
侵入窃盗の発生場所(平成29年)ですが、戸建て住宅が41.0%、一般事務所が13.0%、共同住宅のうち3階建て以下の場合が11.9%、4階建て以上の場合が4.4%でした。
侵入の手口は、空き巣35.0%、忍込み13.1%、在宅中の空き巣2.6%、事務所荒らし9.4%、出店荒らし13.8%、その他が26.2%です。
戸建て住宅の空き巣が圧倒的に多いことがわかりますね。
何処から、どのように侵入するか
侵入者が住宅に侵入場合、どのから入るか、そしてどのように入るかを見ていきましょう。
一戸建て 場所 窓57.6%、表出入口17.5%、その他出入口17.15%
方法 無締り45.4%、ガラス破り38.2%、ドア錠破り2.6%
共同住宅 場所 窓56.9%、表出入口32.7%、その他出入口3.2%
(3階建以下) 方法 無締り45.6%、ガラス破り32.5%、ドア錠破り1.7%
共同住宅 場所 窓34.9%、表出入口52.4%、その他出入口1.4%
(4階建以上) 方法 無締り41.7%、ガラス破り17.7%、ドア錠破り2.3%
建物のタイプによらず、侵入方法の第一位が無締り(戸締りのし忘れ)ですね。
空き巣の被害を防ぐには
侵入者は、下見をした上で、留守を見抜いて入ってきます。留守を見抜くのは意外と簡単。インターフォンを押せば、留守かそうでないかは簡単にわかります。
まず最初に空き巣が好きな家ってどんな家か見ていきましょう。
〇人通りがない。
〇窓や、玄関など侵入口が外から見えにくい。
〇新聞がたまっているなど、留守であることがわかる。
窓や玄関口が外から見えるように物を置かない、家を留守にするときは、新聞を止めるなどの工夫が大切ですね。
次に、侵入者が空き巣に入るのをあきらめる原因を探っていきましょう。
侵入者は、しっかり下見をして、道具もしっかり準備して空き巣に入るのですが、それでも、こんな時には、計画を変更して逃走します。そんな時とは、こんな時です。
〇侵入に5分以上時間がかかる
〇近所の人にじろじろと見られる
万が一侵入者に狙われても、侵入するのに時間がかかるように工夫をしたり、近所で不審者には声をかけあるようにするなど、対策を練ることで、被害を未然に防ぐことはできそうですね。