真行寺りえのブログ

発達障害の母がマイルドな認知症に。アラ還のお一人様が介護とシニア起業の合間に毎日の気づきをつづっています。

母方の伯母が亡くなり、末っ子の母が一人残った

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季節の変わり目は、年寄りにはつらい。昼間は夏なのに、夜は秋の気温だ。

 

突然、夜の8時半ごろに、電話機がなった。昼間の電話は、ほとんどが営業の電話で、しかもその大半は、録音テープが回るだけの機械的なものだ。 

 

受話器の向こうは、今年55歳になる従弟だった。こんな時間に電話がなるなら、要件はおそらく一つしかない。 

 

「1週間前に母が亡くなりました。ご連絡が遅くなってすいません」と受話器の向こうの声はいった。

 

長らく入院していた伯母が亡くなったのだ。昭和2年生まれ、享年91歳だった。

 

母は、熊本県の本渡市の出身で、4人きょうだいの末っ子だった。

母より6才年上の伯母は、それは気丈な人だった。

 

病弱だった母方の祖母は51才で亡くなっているので、母にとっては、母親のような姉だったのではないかと思う。

 

田舎の末っ子だった母を旧制の女学校に進学させると、自分は遅れて上京し、終戦後私立の女子大を卒業している。

 

女、男、女、女の4人の兄弟の中で下の2人の女の子だけが進学するという、田舎では珍しい出来事も、伯母の気丈さの賜物だったと思う。

 

母は電話が終ってもしばらく泣いていたが、ひとしきり泣いたら、「私がんばる」と続投宣言をして寝てしまった。

 

寂しさの本番は、おそらくこれからなのだろうと思う。